彩希弥生の車椅子でなにかしたい

文筆家志望のブログ。はてなブログの他にnoteも更新しています。

【note再編集】1度した決断を変えた出会い

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はじめに

次の土曜日、以前通っていた福祉作業所に、「そろそろイベントに顔出すのは最後」の挨拶をしてくる予定です。その前に福祉作業所であった失恋をここでも供養しておく必要があると感じました。その第1弾です。

本編

福祉施設に入所するまでの経緯

私は高校卒業後、約1年の職業訓練に通ったのですが、就職に失敗し、ニート生活をしておりました。
「ずーっと家にいるのは、さすがにどうなのか?」と思った私の家族が情報を集めた結果、私は、福祉作業所へ入所することになりました。

福祉作業所に入ったとき、私は思いました。
「今日からずっと、ここが私の居場所だ」と。
それから多少困ることはありましたが、福祉作業所を利用し、楽しい日々を過ごしていました。

運命を変える出会いと恋心

転機の序章は、それから約1年半経った4月のこと。
前年度に男性職員が1人退職したことに伴い、新しい男性職員がやってきました。

その人こそが後に私の運命を変える、Yさん(仮名)でした。

Yさんの第一印象は、「気が合うかもしれないなぁ」と思う程度で、特にタイプというわけではなかったと思います。
Yさんのことが気になりだしたのは、その年の6月頃のこと。夏風邪を引いてしまって体調が悪くなってしまった私にYさんが、「お大事にしてね」と帰り際に私にだけで聞こえるような声で伝えて下さったのがきっかけでした。
それから、第一印象の読みどおりアニメの話題で気が合ったり、優しく声をかけてくださったりするYさんのことが好きになってしまいました。
ただ、私とYさんは福祉作業所の利用者と職員という立場。本気で好きになるわけにはいかないと、私は思っていました。

が……、福祉作業所の利用者仲間から受けていたセクハラの告白に対して、「気がつかなくてゴメン!」と謝られたこと、家族の迎えが来れず1人で家に帰ることになった私をYさんが家まで付いてきて気にされたことをキッカケに本気で恋に落ちてしまいました。

本気で恋に落ちてから

進むも地獄、戻るも地獄、ちなみに立ち止まっているのも地獄……みたいな状態になってしまった私は、周りにYさんへの好意がバレバレになるような態度を取ったり、告白してみたりしてみました。
でも、Yさんにとって私は利用者の1人に過ぎず、相手にしてもらえませんでした。2回目にして告白の返事をもらえたのですが……

「今はお付き合いすることを考えられません」
この、『今は』という言葉を間に受けてしまったことがターニングポイントの1つであったと私は思っています。

出会ってから2回目の告白をするまでにおおよそ3年ほどの月日が流れ、その間に東日本大震災という大きな自然災害で、恋愛以外でもいろいろな考えを改めることもありました。
そして、2回目の告白の返事をもらった年の秋、就職を期待するためか、私への当たりがキツイ他の職員に注意されてしまったところをYさんに励まされます。

そのとき、私は女子トイレの中でワンワン泣きました。号泣もいいところ状態です。
泣きながら、私はこんなことを考えました。

「好きなのに、こんなにYさんのことが好きなのに、利用者だから振り向いてもらえない……どうしたらいいの……??就職したら利用者ではない自分としてみてもらえる……?!」

就職したら人生変わると思っていたあの頃

はい、これが私が就職しようとした理由です。(もちろん採用面接では一言も言っていませんが)

そう思い立った私は当時の作業所の担当者(Yさんではないです)に就職したい旨を伝え、短期の職業訓練に通ったのち、障害者の就労援助センターに登録きます。
その援助センターから今の会社を紹介され、「(給料がすごくいいと思ったため、)こんな条件で入社できるわけないよ!」と開き直って試験を受けた結果、何故か採用されて今に至ります。

1度は就職を諦めた私が、就職してしまうという話でした。

後日談

就職するキッカケをくれたYさんとは、結局のところ、お付き合いはできませんでした。
Yさんにとって私は就職しても(元)利用者の1人でしかなかったのです。

遂には連絡を取り合っている利用者仲間さんを通じて、「恋人できた?」とYさんに心配されてしまいました。
Yさん本人はオタク趣味の傾向が(私分析で)あり、アニメのキャラクターやアイドルに夢中、一般人に興味などなく、私のことが好きになったわけではありませんでした。Yさんなりの私を振ってしまった罪滅ぼしのつもりなのかな?と感じました。(利用者仲間の人にはこの恋の話をしていないため、そのやり取りの中で訊くことはできません)

少し前に家庭の金銭問題が出るまでは、「就職した理由に結論がついて、お金もそろそろいいかな?と思っているのに、なんで私まだ働いているんだろう……?」と思っていた私でありました。